《危機・・・の巻》
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9月24日(水) |
朝ごはん&デザート食べて、お腹いっぱ〜い。余は満足じゃぁ! おとうさん、そのバッグ重そうだね。そろそろお仕事にお出かけですか? 「じゃ、行って来ます。明日の帰りは、また遅いから。」 「えっ、明日ってどういうコト? もしかして、出張なのー?」 「あれ、言ってなかったっけ?」 「聞いてない、聞いてない、全然聞いてないよぉ!」 でもさぁ、おかあさん。おとうさんの今日のバッグ、よーく見てごらんよ。 ほら、出張バッグじゃない。 「げっ、そうだ…。」 ・・・・・(見送り後)・・・・・ おかあさん、大丈夫? もしかしたら、《夫婦の危機》ってヤツじゃないのぉ。 「そんな心配はご無用です。私達、固〜い絆で結ばれてるもん♪」 そう思い込んでるのは、おかあさんだけだったりして…。だって、 おかあさんみたいに毎日グ〜タラしてたら、いくら寛容なおとうさんでも、 いずれ愛想つかしちゃうんじゃないかなぁ。お料理だって、靴磨きだって、 この間ボクのソファにオイル塗ってくれたのだって、全部おとうさんだもん。 悪いこと言わないから、この辺で少し気合い入れ直した方がいいんじゃない? さもないと、ほんとに《危機》に陥っちゃうよ…。もし万が一、二人が離婚! なんてコトになったら、ボクどっちに行けばいいんだろ。これは大問題だっ。 ボクを買ってくれたのはおかあさんだけど、毎年保険料支払ってくれてるのは おとうさんでしょ。ボクどーしよう…。困っちゃうなぁ…。悩んじゃうなぁ…。 「あの、説教ワンコのチャーリーさん。そろそろお散歩の時間なんですけど。 こうやって、毎日お散歩に連れて行ってるの、誰だか忘れないで下さいね。」 |
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9月26日(金) |
「ねぇ、チャーリー、今日公園でレオくんの芸見たでしょ。あの《ハイタッチ》 スゴイよねぇ。君もここは一つ、何か芸を身に付けてみない? 例えば、 ミルク飲む前の、《右手・左手》に《両手》もプラスしてみようよ、ねっ!」 おかあさんてば、何だか 「ちゃんと芸ができるまでは、ミルク飲めないよぉ〜。いいのぉ〜?」 そんな理不尽な…。でも、ミルクの危機がかかってるとなれば、受けて立つしか ないかなぁ。何が何だかよく分かってないんだけど、ボクも一応オトコだから、 ここは《危機一髪!》頑張ってみるか…。 「それを言うなら、《ファイト一発!》じゃ…?」 ・・・・・(夜)・・・・・ 「チャーリー、ミルクだよぉ。はい、右手・左手・両手〜っ!」 へっ、なんじゃら〜? 《両手》ってなにぃ? ど、どーすれば…。 「毎日お腹にドライヤーかける時、両手上げてるでしょ。あれと同じだよ。」 えっ、でもでも…。難しいよぉ、分かんないよぉ、できないよぉ…。(半ベソ) 「頑張ってマスターしないと、いつまでたってもミルク飲めないよっ!」 お、おかあさん、コワイ〜。ボクやっぱり、おとうさんに付いて行こぅ…。 |