《プレゼント・・・の巻》
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12月23日(火) |
《 病院にて 》 <キャブ>「キャンキャンキャンキャンキャーン!!」 おれ様なキャブ坊が、狂犬病の予防注射で、大泣きしてるぅ。 <S先生>「悪かったねぇ。痛かったよなぁ。」 <母>「チャーリーも、初めての時は大泣きしたけど、キャブも同じだわ。」 この注射って、一瞬おいてから、痛みが襲って来るんだよね。 <父>「キャブ〜、もう、おしまいだよ。良かったな。」 な〜んだ。ボクも注射されるのかと思って、ドキドキしちゃったよ。ほ〜っ。 <K先生>「役所への登録はこちらで行いますので、鑑札をお渡ししますね。」 <母>「ほら、キャブ〜。素敵なプレゼントいただいちゃったわよ。」 キャブ坊、ブルブル怯えきっちゃって、それどころじゃなさそうだよぉ。代わりに ボクが貰っとこうかな。 <母>「チャーリーには、ちゃんと君専用の鑑札があるでしょ。みんなでGO!」 みんなでGO? 何それ? bR75…? じゃ、キャブ坊の登録番号は? <母>「肉屋へGO!」 へっ? 肉屋へGO!? ボク、そっちの番号の方がいいーっ! 絶対いいーっ! ******************** 《 晩餐 》 <母>「ふふっ、今夜はクリスマス・チキン・ディナーなのよ〜ん♪」 なぬぅーっ!!! 聞きずてならないのだっ。 <母>「ローストチキン&ハーブチキン&フライドチキン&ロテサリー・・・」 おいおい、クリスマス・ディナーだか何だか知らないけど、そんなに鳥ばっかり、 バッカじゃないのぉ。でも…、チキン…、ボクも食べたいのだーっ! <キャブ>「あ、おかあしゃんのスリッパに、チキンのソースがこぼれてるじょ。 ボクちゃん、舐めるのでしゅー。ペロペロペロ〜。」 ホントだっ。ズボンにもベットリついてるぅ♪ ペロリ〜ン、ペロペロ〜。 <母>「や〜ん。ズボンもスリッパもベッショリになっちゃうわ。履き替えよ。」 せっかく汚れたズボン、きれいにしてあげてたのに、何だよぅ。 <父>「ウマい・ウマい・・・ でも、さすがに、コレ全部は食べきれないな。」 <母>「大丈夫〜。ちゃんとワンコ用のお皿、用意してあるから。」 あーっ、ボクらのお皿だっ。さすが、やる事が憎いねぇ、おかあさん! <母>「君たちが、ずっと食べたがってたチキンよ。豪華なクリプレでしょう。」 キリスト様、ばんざ〜い! あれ、でも今日って天皇誕生日だよねぇ。まいっか。 |
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12月25日(木) |
オ〜・グローリーディ〜♪ オ〜・ワンダフル・メリークリスマス〜♪ なのだ。 ねぇ、おかあさん、おとうさんから、クリスマスプレゼント貰ったぁ? <母>「ま…、一応ね。」 へぇ、やっぱり愛されてるのねん。で、何プレゼントされたの? ☆宝石☆〜? <母>「まな板…。」 プ〜〜〜ッ! それ、おもしろ過ぎ〜! おとうさんも、なかなかやるじゃんっ。 <母>「一体、何考えてんだか…。」 おかあさんも、たまには、まともにお料理しろー!って意味なんじゃないのぉ。 <母>「ヤ〜よぅ。そんな面倒くさい事、まっぴらゴメンだわ。」 ま、ボクも、おかあさんにお料理は無理だと思うけどね。でも、せめて一度くらい おとうさんの気持ちを汲んで、そのまな板使ってみたら? さ、ご馳走・ご馳走。 <母>「しゃーない…。今夜は頑張って、パスタ・ディナーでもこしらえるかぁ。 あ、でも、まな板の出番はなさそうだわ。」 パスタソースやサラダの具材を、刻んだりしないの? <母>「冷凍シーフードとコールスロー用キャベツ、使うんだもん。」 ダメだ、こりゃ…。こうして、父のささやかな願いも、儚く消え去るのであった。 |